利益率アップは好ましくない!?
本日は損益計算書の利益だけ見ちゃダメよ!
の一例をご紹介!
会社の商売で利益率がアップする!
これはとても良い事です。しかししかし・・
利益率のUP=好ましい事
とは考えないケースがあるのをご存知でしょうか?
街の八百屋さんのBSから考える(BS脳的資金繰りの見方)
例として解かりやすく街の八百屋さんの
BSで説明してみます。
この八百屋さん自己資金(資本金)で
ほうれん草を大量に仕入れました
☟
仕入れた時のBSはこんな感じです。
商品=ホウレンソウ
資本金=自己資金
現金で商品を仕入れしたので
現金➡商品となります。
商品はめでたく良く売れました!
しかもしっかり利益も出た!
ただ少し売残りが出たけど・・・
街の八百屋さんですから売上は現金回収!!
するとこの八百屋さんのBSはこうなる
☟
売れて利益も出てめでたしめでたし!
なのですが問題は売残りのほうれん草。
ほうれん草なので傷みが早く
売残りはとても翌日の売り物にならない!
そこでこの八百屋さんは売残りのほうれん草を
廃棄しててしまいました。
ココで問題が発生
廃棄した商品について何も処理をしないとこうなる!
この八百屋さんは売上の記帳はしたけど
売残りほうれん草の破棄については何もしていなかった。
するとこの八百屋さんのBSはこうなる
☟
売残りは商品(棚卸し資産)として帳簿上に残る。
しかし現実は売残りを破棄しているので
実態のBSはこうなるはず
☟
破棄した売残り分を原価に繰り入れる
または廃棄の損として計上する
ドチラにしても
利益はその分減りますね。
では破棄した売残り在庫を残したBSと
破棄した売残り在庫を原価に繰り入れたBS
を比べてみます。
銀行融資審査はこう見てますよ!
売上高総利益率の高いのはドチラ?
図を見たら一目瞭然ですね。
前者の売残り在庫を棚卸資産に残した方ですね!
この事例から学ぶべき事
利益率がアップした!!
融資審査する銀行は必ずしもそれを評価を
するわけではありません。
上記のように帳簿上の棚卸資産の経理処理の
やり方によってはいくらでも利益は
調整できますから。
利益率のアップ=粉飾??の兆候
とも考える事もありです。
意図的であろうがなかろうが関係はないのです。
意図的であろうがなかろうが
こんな視点で銀行は会社の決算書見て
社長さんとやりとりしております。
お金の流れはPLだけ見ちゃだめよ!
BSの推移も良くチェックですよ
本日はそんな一例でした。
この知識は知っておくと銀行取引で
凄く有利な考え方ですよ!
コチラのブログも是非どうぞ!
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